シリウス宇宙句会 作品集

 

  第467回 作品集

(2月15日更新)


この中より5句選句してください


A01 芭蕉堂を茜に染むる春夕焼
A02 無事に着き窓に広がる春夕焼
A03 人偲ぶ春夕焼の色にさへ
A04 指差しの子の頬まろし春夕焼
A05 島畑に鷺は動かず春茜
A06 春夕焼磯のほとりの文学碑
A07 これ以上崩せぬ笑ひ春夕焼
A08 明るさに窓あけて見る春夕焼
A09 春夕焼からすの声の延びをれば
A10 頂に並ぶ鉄塔春夕焼
A11 春夕焼異国の街にいるやうな
A12 諍ひて独りの散歩春夕焼
A13 風とらへ春夕焼に向かふ鳶
A14 生駒嶺の鉄塔つつむ春ゆやけ
A15 柔らかに覆ひ尽くせり春夕焼
A16 春夕焼光は日ごと育ちゆく
A17 じゃあまたと逝きしともがら春茜
A18 ラッシュ避け春夕焼けの東京駅
A19 いつまでも子ら遊ぶ野や春夕焼
A20 玄関ドアの欄間染めゐる春茜
A21 春夕焼戯れあふ児らを追ひかくる
A22 瀬戸内を巡る自転車春夕焼
A23 春茜一人テニスを楽しめり
A24 鶏小屋の餌場漁れる寒雀
A25 久闊を叙して帰路にや春夕焼
A26 妻誘ひ漫ろ歩きや春夕焼
A27 春夕焼影まだ薄き天守閣
A28 其の儘で皆たふとし春夕焼
A29 筑波より関東の果て春茜
A30 島原の春夕焼や波穏し
A31 春茜かなたの帰郷子待つ高楼
A32 春夕焼浴びて海より帰りくる
A33 ひとり立つ春夕焼の無人駅
A34 啄みつつ日向に群るる寒雀 
B01 吾を見る横一列の寒雀
B02 植込みの逃げ足速き寒雀
B03 枝々を膨むやうに寒雀
B04 飛び石をちよこちよこ跳ぬる寒雀
B05 本を読む人遠巻きに寒雀
B06 一枝に向きを同じく寒雀
B07 ゆくりなく庭に降り立つ寒雀
B08 日溜りの鍾馗に弾む寒雀
B09 寒雀猫の視線の先に二羽
B10 寒雀園の木立を賑やかす
B11 百枚の玻璃に目眩む寒茜
B12 古里は離れがたきや寒雀
B13 古窯は崩るるままに寒雀
B14 目を細め身を寄せ合へる寒雀
B15 手水鉢の光を散らす寒雀
B16 同じ場所のフェンスに群るる寒雀
B17 雲梯のひとつ飛ばしや寒雀
B18 せはしげに行きつ戻りつ寒雀
B19 寒雀囲む孤高の寺の僧
B20 庭の餌場を思ふままなる寒雀
B21 ちゆんちゆんと物干し竿に寒雀
B22 日が射せる廃車の屋根に寒雀
B23 パン屑に毛羽立つふくら雀かな
B24 窓越しの真白き田にも寒雀
B25 軒下を行つたり来たり寒雀
B26 生飯台に四羽降り来る寒雀
B27 日を散らし弾む寺苑の寒雀
B28 黐の葉の陰に鳴きあふ寒雀
B29 日溜りにつつき合ひたる寒雀
B30 生け垣にふはりと跳ぬる寒雀
B31 寒雀目もまん丸に列をなす
B32 懸魚の影よりはらはらと寒雀
B33 寒雀二羽の野鳩に四散せり
B34 露天湯の春夕焼を掬ひ上ぐ
C01 除雪車の音に覚醒むる日曜日
C02 待春や祝祷受けて門を出づ
C03 失ひしものは数へず水仙花
C04 三月の陽に透け赤くなる弓手
C05 そつと弾く明治のピアノ寒の明け
C06 芽吹きたる樟の大樹に祈願布
C07 体力測定に気のみ旺盛老の春
C08 霜晴や吾子の生まれし朝をふと
C09 水底に巻貝の跡日脚伸ぶ
C10 白竜のごとき煙や春の護摩
C11 失ひし心の隙に春の風
C12 紅白の梅やゆたかに老いを咲く
C13 樹の中へもぐりては出づ寒雀
C14 稚を抱く化粧地蔵や冴返る
C15 春浅し潮騒荒き弓ヶ浜
C16 盆梅や姿良し花も香も愛づ
C17 雪原に浮かぶ茅葺き灯のやはし
C18 冬ざれて四手の波打つ鎮守かな
C19 春の夢俳句三昧てふ一生
C20 嶺嶺の白き朝なり今日立春
C21 通院の帰途ほのぼのと春夕焼
C22 カーテンを開けずに明かり冬の朝
C23 昼灯し人間国宝紙を漉く
C24 福は内とだけ言ひて豆まく家人かな
C25 ニュータウンに増ゆる空き家や枇杷の花
C26 寒椿活けて茶室の整ひぬ
C27 梅が香や茅葺き屋根の空青し
C28 水星を探す余寒の日ぐれかな
C29 春の雪竹もしなうる重さかな
C30 鍾馗像上ぐる商家や春近し
C31 周波数かみあはぬまま春を待つ
C32 厳寒の庭の松葉も震へをり
C33 順慶を偲ぶごと散る椿かな
C34 馬小屋に朝日差し込む雪解かな