誌上句会


第400回  披講 得点作品

 

 

 12点
 小見 千穂・平橋 道子・中野 尚志

六道の辻に迷へる秋の蝶        浅川加代子

 9 点
 原田千寿子・大澤 朝子・中村 克久・奥本 七朗・川尻 節子・穂積 鈴女

列島は余熱を抱へ秋彼岸        鎌田 利弘

 武田 風雲・三代川次郎・関口 ふじ・竹内美登里

颯爽と力車駆けゆく竹の春       中川 晴美

 8 点
 木村てる代・島津 康弘・中尾 謙三・北田 啓子・児玉ひでき・林  雅彦・森田 明男・佐々木一夫

稲刈られ風の見えなくなりにけり    宇利 和代

 川口 恭子・渡邉眞知子・瀬崎こまち・竹村とく子・西山 厚生・竹中 敏子・布谷 仁美

爽やかに掛緒切る音加冠の儀      新倉 眞理

 小澤  巖・藤田 壽穂・小薮 艶子・高橋 佳子・新倉 眞理・福原 正司・片上 信子

滴りや石に還りし磨崖仏        吉村 征子

 上西美枝子・河原 まき・小林伊久子・加納 聡子・松本 英乃

魚捌く白露の水を惜しみなく      髙松美智子

 板倉 年江・今村 雅史・住田うしほ・中尾 礼子

脱ぐ笠に潮の香ほのと秋遍路      伊藤たいら

 田中 幸子・吉沢ふう子・松浦 陽子

杼の走る音の軽さや藍の花       櫻井眞砂子

 7 点
 岡山 裕美・五味 和代・松本すみえ・吉井 陽子・村川美智子

木造の島の教会花蜜柑         深川 隆正

 井村 啓子・堀いちろう・宮永 順子・髙木 哲也・上和田玲子

敬老日傘寿と喜寿の糸電話       佐々木一夫

 角野 京子・春名あけみ・野添 優子

子の無きを案じし母の墓洗ふ      片上 信子

 中川 晴美・原  茂美・本田  伝

新酒酌む和らぎ水も注ぎ足して     上西美枝子

 6 点
 冨土原康子・中尾 光子・井上 妙子・山地 高子

生き死には神仏まかせ虫の闇      島津 康弘

 乾  厚子・香椎みつゑ・斎藤 摂子・井上 白兎

碑に刻む浦上崩れ秋深し        井村 啓子

 福長 まり・岡田ひろ子・宇利 和代

街角にジャズを聞きゐる良夜かな    松井 春雄

 西岡みきを・播广 義春・船木小夜美

順縁を願ふ白寿の敬老日        田中まさ惠

 渡邊 房子・土屋 順子

秋の夜や八十路なりしも母恋し     中尾 礼子

 5 点
 杉浦 正夫・浅川 悦子・三原 満江・古谷 清子

幼子の目に送り火の灯の揺らぎ     山本 創一

 吉村 征子・大塚 章子・小山 禎子・河井 浩志

びりの児にわれの重なる運動会     青木 豊江

 糟谷 倫子・山本 創一・片上 節子

晩年の凡こそよけれ水引草       越智千代子

 田中よりこ・寿栄松富美・田中せつ子

百済仏持つ水瓶の愁思かな       高橋 佳子

 伊津野 均・櫻井眞砂子

墳丘に盗掘の跡ちちろ鳴く       中尾 謙三

 越智千代子

少年に給はる俳句敬老日        岡山 裕美

 4 点
 宇野 晴美・米田 幸子

百日を咲ききる花や秋暑し       川口 恭子

 光本 弥観・長浜 保夫

設へも終へて二人の月見かな      三原 満江

 志々見久美

澄む秋や葉擦れさやかに神の杜     今村美智子

 青木 豊江

お帰りと言ふ人もなく鉦叩       児玉ひでき

秋蝶を前に後ろに磴二百        冨安トシ子

 3 点
 瀧下しげり・野村よし子・近藤登美子

不在ふと不思議に思ふ鰯雲       野村 絢子

 浜野 明美・水谷 道子

和やかに生きし家族や日々長閑     水谷 道子

 鎌田 利弘

一日を今生として芙蓉咲く       田中せつ子

 冨安トシ子

桃吹いて風の生まるる弓ヶ浜      小澤  巖

 三澤 福泉

かつこうと替はる信号秋麗       長岡 静子

 佐々木慶子

霧の帳あがり火口湖瑠璃深し      北田 啓子

 児島 昌子

敬老日大波小波乗り越え来       浜野 明美

風を聴く一路となりし竹の春      榎原 洋子
占ひに佳きこと少し秋の暮       酒井多加子
阿蘇の野の風に触れ合ふ吾亦紅     原田千寿子

 2 点
 酒井多加子・谷野由紀子

淡海に浮かぶ鳥居や天高し       関口 ふじ

 松本 葉子・大木雄二郎

犬小屋はがらんどうなりちちろ鳴く   吉井 陽子

 野村 絢子

ぼうたんの根分日和や叺敷く      角野 京子

 高松眞知子

すいつちよの髭ながながと夜もすがら  杉浦 正夫

 中田美智子

山畑をしばらく照らす秋夕焼      竹内美登里

 長岡 静子

切通し風の抜け来る葛の花       冨土原康子

 遠藤  玲

宮跡に竜胆の青極まれり        中谷恵美子

 杉山  昇

みちのくの素木の塔や秋高し      小林伊久子

 山﨑 尚子

夜々幾世欠けざる今日の月青し     宇野 晴美

 田中 愛子

爽やかや眉の凜々しき修行僧      原  茂美

 髙橋 保博

秋気澄む夜明けの空に星ひとつ     山内 英子

 松井 春雄

頼られし日は遠くなり秋夕焼      米田 幸子

 今村美智子

角打ちの戸口に近き残暑かな      今村 雅史

 寺岡 青甫

黄菅花けふを限りと咲き競ふ      中野 尚志

 宮田かず子

落日に赤を極むる曼珠沙華       宮永 順子

 榎原 洋子

秋光の嵯峨野や遊子賑はひぬ      松浦 陽子

秋深しビルの谷間に朱の鳥居      田中よりこ
河口までおよそ八里を落し水      西山 厚生
流木にかけて眺むる秋の海       三代川次郎
ちちろ鳴く物置に妣の文机       うすい明笛
無沙汰せる従兄弟会から今年米     播广 義春
寺なれや白一色の曼珠沙華       田中 幸子

 1 点
 中谷恵美子

出番待つシャチの尾ひれは奮いたち   古谷 清子

 野田 千惠

あちこちを堀り起こしけり薩摩芋    宮田かず子

 深川 隆正

夕涼やはりまや橋の待合せ       越智 勝利

 髙橋美智子

山火事の焦げ跡著き夏の果       木原 圭子

 うすい明笛

潮騒と競ふがごとき虫時雨       野村よし子

 太田美代子

蟷螂を怒らし独りあそびかな      志々見久美

 溝田 又男

酔芙蓉そろそろ夫のジャズタイム    小見 千穂

 山内 英子

ホッチキス玉が無くなる敗戦日     奥本 七朗

 金子 良子

亡き人の顔思ひ出す盆の月       大塚 章子

 浅川加代子

歌ふやうな水の重奏黄落期       田中 愛子

 山口 直人

虫の音にしばし佇む草の原       福長 まり

うとうととすれば鹿鳴く夕まぐれ    野添 優子
杣道を寛なり歩む秋の声        住田うしほ
友の声聴きたくなる夜それも秋     香椎みつゑ
秋うらら迷ひつつ飲む不老水      渡邉眞知子
年々に寂しさ募る秋の暮        横田  恵
木犀の漂ひ来たる夕間暮れ       髙橋 保博
二つ三つ末成り引きずり蔓たぐる    木村てる代
ためし堀り期待はづれの甘藷かな    中尾 光子
みはるかす野山も空も秋の中      川尻 節子
前籠の犬と目の合ふ秋彼岸       堀いちろう
コンサートあとのしじまや月明り    平橋 道子