誌上句会


第401回  披講 得点作品

 

 

 13点
 中川 晴美・五味 和代・中尾 謙三・加納 聡子・西山 厚生・佐々木慶子・竹中 敏子

そろばんを使ふ店主や冬ぬくし     上西美枝子

 大塚 章子・福長 まり・中田美智子・米田 幸子

秋麗しなやかに操る手話の指      松本すみえ


 12点
 浅川加代子・香椎みつゑ・河原 まき・鎌田 利弘・森田 明男・長岡 静子・上和田玲子・野村 絢子・中野 尚志

一舟の水脈秋冷の湖分かつ       小澤  巖


 11点
 田中よりこ・山内 英子・小見 千穂・関口 ふじ・松浦 陽子

高千穂の靄に濡れゐる蕎麦の花     木村てる代


 8 点
 春名あけみ・宇野 晴美・太田美代子・高橋 佳子・片上 節子・中尾 礼子・野田 千惠

売る牛に秋の名草を食はす嫁      佐々木一夫

 酒井多加子・榎原 洋子・中尾 光子

秋晴や馬の嘶く草千里         原田千寿子

 7 点
 小澤  巖・島津 康弘・小薮 艶子・髙木 哲也

黄菊着る義経の口一文字        髙橋美智子


 6 点
 井村 啓子・吉沢ふう子・越智 勝利・越智千代子

石垣の残る海城秋惜しむ        岡山 裕美

 杉浦 正夫・大澤 朝子・三原 満江・髙橋 保博

秋深し丹波古民家古物商        米田 幸子

 浅川 悦子・野添 優子・福原 正司

コスモスの風に憩へる四世代      うすい明笛

 伊津野 均・うすい明笛・児玉ひでき

こつこつと生きる余生やいわし雲    大塚 章子

 今村美智子・冨安トシ子

百選の浜に月待つ宿りかな       福長 まり


 5 点
 新倉 眞理・河井 浩志・村川美智子

異界めく天上天下稲光り        中野 尚志

 岡山 裕美・川口 恭子・瀧下しげり

秋天へ横笛吹ける太子像        角野 京子

 上西美枝子・渡邊 房子

松が枝にかかる有明月まろし      冨安トシ子


 4 点
 吉村 征子・船木小夜美・青木 豊江

赤のまま明日は故郷となる道に     児玉ひでき

 光本 弥観・井上 白兎・野村よし子

蓮の実や稚すこやかに指を吸ふ     志々見久美

 冨土原康子・児島 昌子・土屋 順子

熊野筆で頰に紅さす文化の日      関口 ふじ

 糟谷 倫子・中村 克久・林  雅彦

膝毛布掛けて詠みゐる師の句集     櫻井眞砂子

 髙橋美智子

この朱を画家が好みぬ彼岸花      松本 英乃
時系列の怪しき記憶秋深し       小見 千穂


 3 点
 櫻井眞砂子・田中 幸子・播广 義春

おもむろに三毛が伸びする秋の昼    井上 白兎

 小山 禎子・谷野由紀子・宇利 和代

餌台の声に始まる霧の朝        伊津野 均

 岡田ひろ子・井上 妙子・寺岡 青甫

ハロウィンに子連れの魔女や駅溢る   渡邊 房子

 乾  厚子・小林伊久子

郷倉の跡や色なき風吹いて       井村 啓子

 中谷恵美子・松井 春雄

旅の夜の居酒屋に酌む温め酒      宮永 順子

 金子 良子・志々見久美

星月夜白寿で逝きし母探す       三澤 福泉

 宮田かず子

夕照に艶と色増す柿すだれ       板倉 年江

 三代川次郎

万博の空いっぱいに鰯雲        杉浦 正夫

 佐々木一夫

新米や古古米尽かば楽しまん      野添 優子

 原田千寿子

秋出水濁流街をひた奔る        住田うしほ

 山﨑 尚子

蹴鞠する掛け声床し初紅葉       竹内美登里

 松本 葉子

眼裏に満月宿しねむり入る       中尾 礼子

 松本 英乃

AIの俳句は造花秋の虹        越智 勝利

ぽつねんと端山にかかる月の弓     瀧下しげり
畦豆を引く子の頰に泥よごれ      浅川 悦子


 2 点
 片上 信子・布谷 仁美

蓑虫の纏ふもの好みあるらし      長岡 静子

 山本 創一・山地 高子

金木犀あの日のことを思ひけり     林  雅彦

 田中 愛子・吉井 陽子

父からの文語の手紙柚子は黄に     春名あけみ

 角野 京子・宮永 順子

秋日和後部座席に市長乗せ       光本 弥観

 木村てる代・堀いちろう

足早に過ぎ行く秋を惜しみけり     中川 晴美

 板倉 年江

夕暮れの瀬音ばかりや秋深む      浜野 明美

 杉山  昇

むかご飯妻と食めるや古希の朝     本田  伝

 渡邉眞知子

能面のまなこ翳らせ秋灯下       吉沢ふう子

 斎藤 摂子

秋桜日を吸うて色返しけり       福原 正司

 松本すみえ

今日秋と諾ふ朝の爽気かな       松本すみえ

 田中せつ子

秋さぶやトイレ取り去る無人駅     寺岡 青甫

 深川 隆正

松手入れその枝落とす匠わざ      山本 創一

 瀬崎こまち

無月なる飛火野の芝闇深し       土屋 順子

 北田 啓子

夜学子に昔話の紙芝居         山内 英子

 竹村とく子

秋灯に亡者を裁く閻魔王        岡田ひろ子

 高松眞知子

ふるさとへ続くこの空秋桜       川口 恭子

 川尻 節子

つつがなき二人暮しに月鈴子      宮田かず子

 西岡みきを

をみなへし手折らず触れずしばし愛づ  伊藤たいら

 三澤 福泉

廃屋の庭に柿の実たわわなり      溝田 又男

天辺の柚子に朝日の零れけり      宇利 和代
雁渡るソーラーパネルの休耕田     鎌田 利弘
河内野にそぼ降る雨や枯芒       横田  恵
成り年の柿に陣張る鴉どち       藤田 壽穂
楽しきことまだ残りたる草の花     野村 絢子
秋の灯のもるる禅寺の花頭窓      香椎みつゑ
秋空を汚さぬように原爆忌       川尻 節子


 1 点
 人見 洋子

秋深し路地に残りしいけず石      田中よりこ

 溝田 又男

小鳥来る屋根のアンテナ賑賑し     高橋 佳子

 本田  伝

秋の夜の街騒はなれゆく電車      小林伊久子

 大木雄二郎

EV車の静かに落葉踏みゆけり     今村 雅史

 平橋 道子

欠けしもの有形無形神無月       糟谷 倫子

 奥本 七朗

水菓子を買ひ足す二百十日かな     河原 まき

 近藤登美子

空海の歩きし道や秋遍路        深川 隆正

 穂積 鈴女

天井の低き回廊萩の風         谷野由紀子

 藤田 壽穂

開け放つ石鼎庵に秋の風        中谷恵美子

 住田うしほ

繋ぐ手を離し落栗指差す児       山﨑 尚子

 浜野 明美

武蔵の庭に色変へぬ松隆々と      瀬崎こまち

 竹内美登里

露けしや赤き頭巾の石仏        渡邉眞知子

 山口 直人

七五三祝ふ父母の眼に愛溢る      竹中 敏子

 武田 風雲

平らかな説法石や昼の虫        木原 圭子

 今村 雅史

ガンダムの眼が光る秋の夕       乾  厚子

茹で玉のつるりと剝けし冬日和     榎原 洋子
真更なるカンバス立ちて秋澄めり    大澤 朝子
秋風や名もなき山も鮮やかに      古谷 清子
秋深し我も持ちたき俳句脳       森田 明男
落葉道おとぎの世界あるやうな     田中 愛子
仕事終へヒシヤブ着けたる夜学生    片上 信子
石蕗の花沢口靖子彷彿と        大木雄二郎
とりどりに競ひ裾ひく紅葉山      今村美智子
監獄の改装ホテル秋うらら       中尾 謙三
暗証番号を思い出せぬや秋の暮     平橋 道子
正座して墨磨る音や秋の雨       田中 幸子
秋晴や背のリュックのアンパンマン   上和田玲子
渓流の流れは速し夕紅葉        武田 風雲
秋深し愚かが良しと詩人言ふ      村川美智子
連山へ漕ぎ出す秋の半仙戯       浅川加代子
誕辰の友に手紙を書く夜長       北田 啓子
いただきし柿は少しく熟しをり     穂積 鈴女
和紙の手触り夕風道はすでに秋     越智千代子
湯上りの夜長に爪研ぐ女房殿      西山 厚生
能管の鋭き一声や十三夜        松井 春雄