第402回 作品集
(1月1日 更新)
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A01 老いて知る母の淋しさ秋深し
A02 布留宮の一番鶏の声の冴ゆ
A03 赤垣の徳利の別れや師走入り
A04 黄落やまこと得難き人なりき
A05 金木犀まつはり匂ふ散歩道
A06 牡蠣鍋に昔話の夜を深む
A07 返り花けふ閉店の悉皆屋
A08 遠山の明るくなりし村時雨
A09 笑顔の師偲ぶ集ひや寒昴
A10 返り花見送る母に振り返る
A11 石蕗咲くや土塁の残る台場跡
A12 主逝く庄屋屋敷の竈猫
A13 談山の十三重塔照紅葉
A14 手に馴染む鋏勤労感謝の日
A15 車椅子押す紅葉散るただ中を
A16 天心に狼星確と夜を統ぶる
A17 平成京子等とドライブ秋高し
A18 虫喰ひの葉も健気なる冬薔薇
A19 師の句碑に天好園の秋深む
A20 小春日や隣るベンチの高鼾
A21 秋深し首相の顔も見馴れたり
A22 新蕎麦のぬめりをほどく手の一途
A23 果物を買おうと思ひシクラメン
A24 朝時雨松葉に千の雫置き
A25 いただきぬ柿三つ器量など言はぬ
A26 ひいふうみい十には足らぬ帰り花
A27 冬日没る海に光の帯映し
A28 かつて吾もポニーテールを木の葉髪
A29 大風呂敷広げし父やおでん酒
A30 冬夕焼岸壁にそとマリア像
B01 曲り角待伏せの猫秋夕映
B02 真神原に朝霜消ゆるゆげ立ちぬ
B03 黄落の幹逞しき公孫樹
B04 しなやかに皇帝ダリア風に立つ
B05 追焚きて首まで浸かる霜夜かな
B06 夫見舞ふ共に歩くや冬の月
B07 清かなるママさんコーラス文化の日
B08 地酒酌む話の尽きぬ囲炉裏端
B09 古希や我昔を偲ぶ冬籠
B10 菊香る宮に天皇一代記
B11 綿虫や暮色の堂へ消えにけり
B12 絵画展に友の名さがす文化の日
B13 硝子戸の内に小春を賜れり
B14 むささびの羽音を仰ぐ杉木立
B15 梢揺れ手伸ばす先に林檎かな
B16 晩秋の宮暖かき六地蔵
B17 寒き夜やスマホと遊び遊ばれて
B18 中空に木の葉かがよふ真昼かな
B19 冬空を彩る木組みの家並かな
B20 晩学も余生のひとつ春を待つ
B21 懐の原稿出さず小六月
B22 くれなゐの残照しかと憂国忌
B23 白壁に軒の影濃き冬日和
B24 搔き散らし落葉の山を遊ぶ犬
B25 城壁の旧るる高取冬浅し
B26 外出に父の形見の手袋を
B27 菊終へし剪る前何か思はるる
B28 雲海に浮かぶ山城天守閣
B29 小春日や錦織り成す二上山
B30 ふるさとに風花舞へり夕暮に
C01 顔の泥拭き合ひ蓮根掘る夫婦
C02 笹鳴きにしばし耳貸す札所道
C03 居籠の朝を駆け抜く福男
C04 敬老会昭和の歌を大合唱
C05 白息に磨く利き手の腕時計
C06 ぶつぶつと云ひつつ銀杏落葉掃く
C07 海なりの唸りと覚ゆ冬近し
C08 さりさりと林檎剝く間も話してゐ
C09 一年の想いをこめて散る落葉
C10 餅の数いくつと聞けぬさみしさよ
C11 三つ星を真中に闇の星結ぶ
C12 七五三の写真の残る実家かな
C13 柿をむき子規の偉大を食ひにけり
C14 来し方の話弾みぬ橋涼み
C15 落葉追ふ子の靴音の軽さかな
C16 鐘氷る千古変はらぬ飛鳥仏
C17 震災の断層著し紅葉散る
C18 秋日射し錦織りなす安満山に
C19 辣韮の花吹かれくる砂丘かな
C20 赤に青にと小春の空に熱気球
C21 山茶花や銀世界に紅映えて
C22 寒卵泉源に吊り時を待つ
C23 片折戸押して茶庭へ小春の日
C24 冬うらら児らにゴリラのドラミング
C25 穭田の色の薄れて鷺一羽
C26 公園の紅葉一番水木の樹
C27 落葉踏む延命橋を老いの杖
C28 風紋や蒼茫の日本海冬
C29 色付ける木曽路に秋を惜しみけり
C30 住み慣れし宅顧みて去ぬ燕
D01 我が腕に飛びくる鷹の眼澄む
D02 新刊書に紅葉のしおりはさみをり
D03 紅葉狩に未知の言語の入れ混じる
D04 まだ咲かぬ皇帝ダリア青き空
D05 森に風裾翻す神の旅
D06 今日からは温め酒なりあて思案
D07 里は今錦の野山拡げをり
D08 西陽射す山門に見ゆ唐楓
D09 ふた組の双子に出会ふ街小春
D10 ニュースにて熊の被害がたびたびと
D11 草取りを残す狭庭や暮早し
D12 奈良の夜に妻恋ふ鹿の声悲し
D13 父母祖父母カメラマン連れ七五三
D14 公園の昼餉の茣蓙に落葉舞ふ
D15 軒ごとの身代り申や秋深む
D16 朴の葉に飯盛る宿や冬紅葉
D17 霜月や喪中葉書の宛名書く
D18 カピバラの足裏見遣る小春空
D19 鞍馬山の天狗呼び立つ初時雨
D20 苔むせる石の碁盤に霜の花
D21 朝寒や新聞とるも小走りに
D22 話の輪へふいと入りくる雪蛍
D23 鈴生りのなか一つ選る冬檸檬
D24 初時雨満珠干珠の島失する
D25 それぞれの時来れりと木の葉散る
D26 桔梗濃し仏陀の持てる薬壺
D27 遠き日を眩しむ齢木の葉髪
D28 露の世の露と生まれて露と消ゆ
D29 ハイビームで銀杏黄葉が空に浮く
D30 店先の松茸見るも手は伸びぬ
E01 面会に通ひし道や返り花
E02 猫が逝く冬の星座の輝く夜
E03 一茶忌や雲の行方を追ふひと日
E04 いにしへを辿る宮居の冬紅葉
E05 朝寒や額のさわは筋なして
E06 目礼をかはせば香る野菊かな
E07 紅葉や切つ先見ゆる石鎚山
E08 紅葉して摩耶百年のケーブルカー
E09 深淵はブラックホール紅葉散る
E10 旅終へてタクシーに乗る暖房車
E11 リニューアルセール目玉のずわい蟹
E12 稲雀群れて下り来て群れて発つ
E13 茶会席蠟梅の香が日だまりに
E14 投入れの紅葉に映える織部かな
E15 赤まんま人つ子一人ゐない原
E16 ラッパ吹く鉄のオブジェの寒さかな
E17 辞書無しで書けぬばらの字冬薔薇
E18 川風に蕪村の里の柳散る
E19 仕舞屋の窓に映れる薄紅葉
E20 枯はちす倒れゆきける武者のごと
E21 暮れてなほ紅匂ふ冬紅葉
E22 ハート形もパンダもまじる菊花展