シリウス宇宙句会 披講

 

 457回  披講

(5月15日更新)


第457回 披 講
<8点>
 小澤 巖・三澤福泉・住田うしほ・大塚章子・中谷恵美子・板倉年江・田中よりこ・髙松美智子

鳥声に葉音に佐保の春惜しむ        谷野由紀子


<6点>
 藤田壽穂・角野京子・瀧下しげり・原田千寿子・木村てる代・浜野明美

句碑の立つ庭に小流れみずがらし→みづがらし 五味 和代


<5点>
 上西美枝子・板倉年江・斎藤摂子・五味和代・松井信弘

鳥帰る帰港の船の大漁旗          中村 克久

 うすい明笛・西岡みきを・大塚章子・髙松美智子・山内英子

帰る鳥一線やがて点となり         浜野 明美

 藤田壽穂・谷野由紀子・伊藤月江・田中よりこ・中村克久

十石舟に揺られゆられて花惜しむ      中川 晴美

 大塚章子・中谷恵美子・伊藤月江・山内英子・渡邊房子

能楽堂に居合の剣舞風光る         原田千寿子

 西岡みきを・山下之久・榎原洋子・渡邊房子・山内英子

花の冷え肩の触れ合ふ足湯かな       三澤 福泉

 三澤福泉・山下之久・中村克久・松井信弘・榎原洋子

どこ迄も転ぶ帽子よ春一番         浜野 明美

 角野京子・上西美枝子・五味和代・金子良子・星私虎亮

花万朶大仏駅の跡地にも          藤田 壽穂


<4点>
 三澤福泉・島津康弘・春名あけみ・板倉年江

鳥帰る昼の干潟の広さかな         瀧下しげり

 島津康弘・田中よりこ・中村克久・金子良子

明け空を伸びて縮みて鳥帰る        小澤  巖

 谷野由紀子・瀧下しげり・伊藤月江・松井信弘

小流れを左右に渡り川菜摘む        浜野 明美

 藤田壽穂・住田うしほ・髙松美智子・榎原洋子

クレソンの薫る朝粥山の宿         藤原 俊朗

 小澤 巖・板倉年江・木村てる代・田中よりこ

島に住みいまだ旅人鳥帰る         島津 康弘


<3点>
 角野京子・中谷恵美子・伊藤月江

鯨音の届く天路へ鳥帰る          髙松美智子

 谷野由紀子・斎藤摂子・渡邊房子

二上山見ゆる大窓鳥帰る          五味 和代

 三澤福泉・うすい明笛・中谷恵美子

クレソンや川辺に美しき波模様       伊藤 月江

 藤田壽穂・うすい明笛・田中よりこ

裏山は山桜また山桜            西岡みきを

 住田うしほ・春名あけみ・中村克久

春愁の陰影眉に千手仏           小澤  巖

 うすい明笛・上西美枝子・渡邊房子

仲春の城趾へつづく木の根道        角野 京子

 三澤福泉・大塚章子・斎藤摂子

五万石といへど城趾の花盛り        今村 雅史 


<2点>
 島津康弘・浜野明美

恙無く三回忌終へ鳥帰る          関口 ふじ

 髙松美智子・関口ふじ

日を浴ぶる木々の騒めき鳥帰る       板倉 年江

 住田うしほ・角野京子

旅果ての寂しき車窓鳥帰る         春名あけみ

 瀧下しげり・星私虎亮

双塔の間をぬけて鳥帰る          金子 良子

 金子良子・星私虎亮

父母のなき故郷や鳥帰る          うすい明笛

 住田うしほ・原田千寿子

災禍の地を何も無きかに鳥帰る       今村 雅史

 山下之久・榎原洋子

鳥帰る天気予報は明日は雨         西岡みきを

 藤田壽穂・春名あけみ

見はるかす大海原を鳥帰る         榎原 洋子

 小澤 巖・五味和代

池の端に和毛散らせて鳥帰る        木村てる代

 板倉年江・日澤信行

鳥引くや風車は風を送るかに        島津 康弘

 木村てる代・浜野明美

ふるさとの記憶薄れず鳥帰る        松井 信弘

 木村てる代・関口ふじ

鳥帰る太陽の塔乗り越えて         斎藤 摂子

 春名あけみ・五味和代

小流に摘むクレソンの一握り        瀧下しげり

 島津康弘・大塚章子

川菜摘む奥津の漏れ日散らしつつ      小澤  巖

 角野京子・日澤信行

クレソンを唇拭ひつつ残す         今村 雅史 

 斎藤摂子・金子良子

みづがらし添へて納豆巻を食む       住田うしほ

 中谷恵美子・浜野明美

里山の小流れに摘む川菜かな        板倉 年江

 原田千寿子・星私虎亮

春の湖ゆつくりすすむ帆前船        田中よりこ

 山下之久・日澤信行

天然とある草餅の列へつく         斎藤 摂子

 山下之久・日澤信行

写真撮る桜の小枝引き寄せて        上西美枝子

 瀧下しげり・五味和代

桜餅ひとりが買へば次々に         星私 虎亮

 髙松美智子・山内英子

店頭に装ひ新た種袋            山下 之久

 谷野由紀子・瀧下しげり

初面の舞粛々と春灯            大塚 章子

 島津康弘・西岡みきを

いつまでも暮れぬ夕暮小鳥引く       渡邉 房子

 小澤 巖・中村克久

春雨や墳墓へ続く石畳           木村てる代

<1点>
 関口ふじ

鳥帰る年度始めの手帳買ふ         山内 英子

 木村てる代

縦になり横に並びつ鳥帰る         田中よりこ

 日澤信行

しばらくは竿まつすぐに鳥帰る       朝妻  力

 金子良子

夕景を満身に浴び鳥帰る          星私 虎亮

 原田千寿子

鳥帰る稚児手を上げ声を上ぐ        三澤 福泉

 松井信弘

標なき行路迷はず鳥帰る          山下 之久

 谷野由紀子

渋滞の湾岸線や鳥帰る           上西美枝子

 上西美枝子

校門に尊徳像や鳥帰る           角野 京子

 原田千寿子

クレソンを添へて整ふワンプレート     上西美枝子

 関口ふじ

民宿の庭のクレソン添ふる膳        原田千寿子

 山内英子

クレソンの香る水辺の煌めける       田中よりこ

 伊藤月江

クレソンの流れ豊かや箔の町        春名あけみ

 斎藤摂子

琺瑯のバットに川菜盛られをり       山内 英子

 西岡みきを

クレソンの苦味噛み締め食すすむ      渡邉 房子

 星私虎亮

妻の手にクレソンあれぱ肉料理       山下 之久

 小澤巖

湯布院に汽笛こだまし山笑ふ        うすい明笛

 浜野明美

花愛づる人の異国語心地よし        山内 英子

 上西美枝子

ぴかぴかの入学式のお父さん        関口 ふじ

 西岡みきを

高瀬川の狭き川面に花筏          松井 信弘

 渡邊房子

春の星仰ぎ語り部となる旅窓        榎原 洋子

 松井信弘

島ひとつ丸ごと包む黄砂かな        春名あけみ

 うすい明笛

海越しに立山揺るる蜃気楼         住田うしほ

 春名あけみ

菩提寺に花持ち寄りて灌仏会        瀧下しげり

 榎原洋子

葉に残る塩味よろしき桜餅         五味 和代

 関口ふじ

境内にキッチンカー居る春の午後      金子 良子