シリウス宇宙句会 披講

 

 458回  披講

(6月15日更新)

 

<10点>
 住田うしほ・西岡みきを・春名あけみ・上西美枝子・瀧下しげり・板倉年江・斎藤摂子・浜野明美・渡邊房子・山内英子

野良着にもささやかなれど更衣       島津 康弘


<9点>
 住田うしほ・島津康弘・うすい明笛・春名あけみ・大塚章子・瀧下しげり・原田千寿子・田中よりこ・星私虎亮

師の句碑に降り注ぎゐる新樹光       藤田 壽穂

 小澤巖・藤田壽穂・西岡みきを・木村てる代・田中よりこ・山下之久・藤原俊朗・関口ふじ・山内英子

レコードの音色に浸る昭和の日       上西美枝子


<7点>
 藤田壽穂・三澤福泉・うすい明笛・大塚章子・伊藤月江・金子良子・五味和代

泣きずもうすべて引き分け風薫る      木村てる代


<6点>
 三澤福泉・住田うしほ・島津康弘・春名あけみ・原田千寿子・大塚章子

長き髪束ね少女の更衣           五味 和代

 藤田壽穂・伊藤月江・中村克久・榎原洋子・髙松美智子・日澤信行

側転を教へあふ子ら若葉風         松井 信弘


<5点>
 瀧下しげり・中村克久・関口ふじ・日澤信行・星私虎亮

春蘭や尾根を越ゆれば有馬の湯       うすい明笛

 谷野由紀子・板倉年江・春名あけみ・斎藤摂子・五味和代

春蘭や木理の美しき道標          伊藤 月江

 三澤福泉・原田千寿子・板倉年江・山下之久・五味和代

泣きながら傷を洗ふ子子供の日       島津 康弘

 小澤巖・松井信弘・榎原洋子・髙松美智子・日澤信行

奈良町の鍾馗瓦や飛花落花         谷野由紀子

 うすい明笛・上西美枝子・斎藤摂子・金子良子・浜野明美

軽やかに薔薇園に押す車椅子        山内 英子


<4点>
 田中よりこ・藤原俊朗・金子良子・山内英子

春蘭や母の遺せし鉢五つ          五味 和代

 うすい明笛・原田千寿子・木村てる代・榎原洋子

本膳に春蘭添ふる喜寿祝          関口 ふじ

 三澤福泉・中村克久・関口ふじ・星私虎亮

更衣言葉飾らぬ人とゐて          春名あけみ

 上西美枝子・藤原俊朗・松井信弘・渡邊房子

職辞して夫手慣れたる更衣         うすい明笛

 小澤巖・藤田壽穂・瀧下しげり・渡邊房子

前髪を少しく切りて更衣          中川 晴美

 小澤巖・西岡みきを・瀧下しげり・関口ふじ

花は葉に参道に選る陀羅尼助        中谷恵美子


<3点>
 住田うしほ・西岡みきを・山下之久

木洩れ日に楚々とさ揺らぐほくりかな    中川 晴美

 うすい明笛・大塚章子・浜野明美

家中の窓開け放し更衣           上西美枝子

 島津康弘・角野京子・木村てる代

年毎に遅れ遅れて更衣           松井 信弘

 谷野由紀子・髙松美智子・金子良子

軽やかな自分に出会ふ更衣         榎原 洋子

 小澤巖・伊藤月江・藤原俊朗

衣更へて肩のあたりの頼り無し       藤田 壽穂

 木村てる代・五味和代・山内英子

金印のちさきに見入る夏始         角野 京子

 谷野由紀子・伊藤月江・板倉年江

鬼ノ城を遠に吉備路の麦の秋        小澤  巖


<2点>
 大塚章子・浜野明美

受付に春蘭香る歯科医院          上西美枝子

 松井信弘・斎藤摂子

春蘭の里山深くひそと咲く         住田うしほ

 藤田壽穂・田中よりこ

春蘭や風のかたちに立ちならび       星私 虎亮

 春名あけみ・髙松美智子

通学路白さ眩しき更衣           住田うしほ

 板倉年江・山内英子

軽やかに色鮮やかに更衣          渡邉 房子

 島津康弘・松井信弘

制服の白の眩しき更衣           原田千寿子

 上西美枝子・浜野明美

あれこれと記憶ひもとき更衣        伊藤 月江

 島津康弘・田中よりこ

青空を埋め尽くしたる樟若葉        うすい明笛

 金子良子・渡邊房子

初節句らし先に葉付きの幟竿        五味 和代

 上西美枝子・榎原洋子

母の日やおほきリボンの鉢の花       田中よりこ

 住田うしほ・松井信弘

朝上がり若葉萌へ立つ檀那寺        西岡みきを

 山下之久・榎原洋子

吹かれゐる若葉に空の見え隠れ       浜野 明美


<1点>
 角野京子

春蘭の在りし所に今はなし         山下 之久

 角野京子

春蘭や届かぬ崖に二輪ほど         板倉 年江

 原田千寿子

春蘭咲く平家ゆかりの碑を仰ぎ       藤田 壽穂

 谷野由紀子

木漏れ日の中に根を張るほくりかな     瀧下しげり

 星私虎亮

鉄塔の下に春蘭埋めつくし         春名あけみ

 伊藤月江

春蘭の気ままに増えて鉢の数        斎藤 摂子

 五味和代

じじばばの花の山路も遊びの場       角野 京子

 三澤福泉

忘れ物のごと春蘭が庭の隅         朝妻  力

 髙松美智子

春蘭や山の傾りの日溜りに         原田千寿子

 谷野由紀子

更衣へ園児いよいよ声高し         朝妻  力

 山下之久

更衣鏡に常の顔のあり           浜野 明美

 木村てる代

更衣買ひ足すシャツのLサイズ       田中よりこ

 日澤信行

衣更ひねもす回はす洗濯機 →回す     三澤 福泉

 日澤信行

未練なく古きを捨つる更衣         中村 克久

 星私虎亮

更衣待ちかぬるやう街の熱         大塚 章子

 西岡みきを

膝の癒え緩り卯の花腐しかな        髙松美智子

 関口ふじ

五百体の観音像や風薫る          原田千寿子

 角野京子

ほくり咲き時代めきたる地蔵堂       伊藤 月江

 中村克久

信徒らの寺の奉仕は土用干         春名あけみ

 藤原俊朗

伏してなほ夢に散りくる滝桜        大塚 章子

 角野京子

古きとて脇へやらるる種袋         瀧下しげり

 斎藤摂子

何か落ちゐぬかと初夏の畷ゆく       朝妻  力

 渡邊房子

矢狭間より一本桜真っ盛り         榎原 洋子

 中村克久

髪靡く浜の潮風春惜しむ          住田うしほ