シリウス宇宙句会 披講

 

 460回  披講

(8月15日更新)

 


<9点>
 小澤巖・三澤福泉・島津康弘・西岡みきを・今村雅史・大塚章子・板倉年江・田中よりこ・うすい明笛

熟れ麦やゆつくり移る雲の影        伊藤 月江


<7点>
 小澤巖・谷野由紀子・上西美枝子・木村てる代・角野京子・山下之久・金子良子・関口ふじ

麦の穂の見えて故郷近づきぬ        榎原 洋子


<6点>
 うすい明笛・今村雅史・春名けみ・原田千寿子・田中よりこ・中村克久

ほんのりと夏霧残る瀬戸の海        西岡みきを

 西岡みきを・原田千寿子・上西美枝子・髙松美智子・浜野明美・山内英子

夏霧のまとふ丘より鐘の音         中川 晴美

 小澤巖・島津康弘・谷野由紀子・伊藤月江・髙松美智子・渡邊房子

耳成を見晴らす陵墓麦の波         五味 和代


<5点>
 小澤巖・住田うしほ・田中よりこ・髙松美智子・金子良子

暮れなずむ翠微彩る合歓の花        瀧下しげり

 三澤福泉・うすい明笛・今村雅史・中村克久・渡邊房子

鮎釣りや膝に跳ねゐる水の綺羅       小澤  巖


<4点>
 住田うしほ・木村てる代・中村克久・斎藤摂子

麦の穂の出揃ふ丹波父帰る         春名あけみ

 今村雅史・大塚章子・角野京子・星私虎亮

夏霧のかかる港をフェリー出づ       斎藤 摂子

 原田千寿子・木村てる代・中村克久・金子良子

国後は隠れまた出づ夏の霧         住田うしほ

 三澤福泉・五味和代・金子良子・日澤信行

切岸を湧き上がりくる夏の霧        木村てる代

 島津康弘・西岡みきを・田中よりこ・山内英子

夏霧やながながとゆく貨車の列       伊藤 月江

 島津康弘・板倉年江・山下之久・日澤信行

休み田の草深々と夏の虫          木村てる代


<3点>
 大塚章子・浜野明美・金子良子

ハーモニカ途切れとぎれに麦畑       うすい明笛

 伊藤月江・山内英子・日澤信行

熟れ麦や瓦まぶしき石見窯         小澤  巖

 春名けみ・松井信弘・星私虎亮

けふもまた山嶺かくす夏の霧        瀧下しげり

 上西美枝子・浜野明美・関口ふじ

掘割に亀の顔出す梅雨晴間         西岡みきを

 板倉年江・山下之久・榎原洋子

麦の穂の供へられたる神の前        原田千寿子

 伊藤月江・板倉年江・山内英子

正夢の続く母の忌水を打つ         関口 ふじ

 上西美枝子・五味和代・関口ふじ

煎餅手に子らが寄りくる鹿子だまり     中川 晴美

 住田うしほ・中村克久・日澤信行

水打って暖簾の藍を匂わする        浜野 明美


<2点>
 うすい明笛・大塚章子

凌霄や暗渠の水の密やかに         伊藤 月江

 松井信弘・榎原洋子

透き通る裏見の滝のしぶき浴ぶ       原田千寿子

 うすい明笛・伊藤月江

夏霧の中をゆるりとロープウエー      松井 信弘

 原田千寿子・松井信弘

大麦の揺れて煌めく棚田かな        上西美枝子

 渡邊房子・星私虎亮

夏の霧前行く人の靴の音          五味 和代

 上西美枝子・松井信弘

中腹の古刹を覆ふ夏の霧          朝妻  力

 髙松美智子・浜野明美

雨止んで麦の穂揺るる湖の夕べ       大塚 章子

 原田千寿子・渡邊房子

一面に麦の穂揺るる黄金波         住田うしほ

 榎原洋子・星私虎亮

夏霧の晴れてくつきり利尻富士       角野 京子

 島津康弘・榎原洋子

麦畑シャラシャラと風通り過ぐ       渡邉 房子

 谷野由紀子・伊藤月江

麦は穂に河童の住める筑後川        島津 康弘

 山下之久・日澤信行

麦飯の匂ひと色の記憶かな         斎藤 摂子

 五味和代・榎原洋子

俺といふ五歳の声や麦畑          瀧下しげり

 髙松美智子・斎藤摂子

篠笛の音色に染むる麦の風         五味 和代

 木村てる代・浜野明美

夏霧の仄漂へる阿蘇五岳          原田千寿子

 住田うしほ・板倉年江

麦畑の先は断崖空青し           角野 京子

 西岡みきを・斎藤摂子

天下異常やうやく蟬の鳴き出しぬ      朝妻  力

 角野京子・渡邊房子

登り来てお花畑の出現す          住田うしほ

 今村雅史・山内英子

炎昼の怪しく動く恐竜像          田中よりこ

 大塚章子・星私虎亮

花合歓の色濃き朝やつづら折り       春名あけみ

 五味和代・関口ふじ

夏霧の中へゆつくりケーブルカー      田中よりこ


<1点>
 斎藤摂子

夏の霧帝蜂起の山隠す           小澤  巖

 西岡みきを

サングラス外せぬ晴の小買物        斎藤 摂子

 五味和代

麦の穂や卑弥呼伝説彷彿と         中川 晴美

 三澤福泉

麦畑に隠れ小便している子         中村 克久

 春名けみ

日輪に琥珀の穂麦揺蕩ふり         髙松美智子

 松井信弘

三輪山の麓に光る麦畑           谷野由紀子

 関口ふじ

一陣の風にゆれいる麦畑          金子 良子

 谷野由紀子

麦畑の畦に広ぐる小き茣蓙         三澤 福泉

 田中よりこ

雨粒に跳ねては揺るる麦畑         星私 虎亮

 小澤巖

夏霧や高雄の渓の音澄みぬ         髙松美智子

 角野京子

山近き大和平野や夏の霧          谷野由紀子

 春名けみ

鐘の音を包む夏霧塩くれ場         三澤 福泉

 山下之久

大阿蘇の草千里てふ夏の霧         春名あけみ

 谷野由紀子

朝一にゆっくり煮出す麦茶かな       日澤 信行

 住田うしほ

灼熱に挑むが如く夾竹桃          うすい明笛

 角野京子

梅雨明けて満艦飾の庭清し         髙松美智子

 春名けみ

古着市に若人集ふ梅雨晴間         松井 信弘

 三澤福泉

夏の園樹下に寄り来る鳩しづか       榎原 洋子

 斎藤摂子

山の日や川瀬に魚を追ふ猿         三澤 福泉

 木村てる代

龍のごとき噴煙上がる梅雨晴間       島津 康弘