シリウス宇宙句会 披講

 

 461回  披講

(9月15日更新)
(9月16日改)

 

<8点>
 島津康弘・西岡みきを・谷野由紀子・板倉年江・松井信弘・山下之久・山内英子・日澤信行

星々の距離は光年蚯蚓鳴く          今村 雅史


<7点>
 伊藤月江・木村てる代・角野京子・中谷恵美子・斎藤摂子・五味和代・星私虎亮

鷺草に日のやはらかき五色沼         うすい明笛

 今村雅史・谷野由紀子・上西美枝子・浜野明美・五味和代・山内英子・関口ふじ

新涼の浜に拾へる貝の殻           田中よりこ

 小澤巖・西岡みきを・瀧下しげり・ 伊藤月江・中谷恵美子・浜野明美・山内英子

暮れどきのそぼ降る雨も秋の色        中川 晴美


<6点>
 中谷恵美子・板倉年江・山下之久・浜野明美・ 関口ふじ・金子良子

街路樹の葉擦れの音も秋涼し         小澤  巖

 三澤福泉・西岡みきを・瀧下しげり・上西美枝子・板倉年江・星私虎亮

新涼や寝間吹き抜くる朝の風         うすい明笛

 住田うしほ・大塚章子・五味和代・渡邊房子・髙松美智子・山内英子

宍道湖の風の高さを去ぬ燕          小澤  巖


<5点>
 小澤巖・島津康弘・大塚章子・中村克久・日澤信行

新涼や布透きやすき小町針          伊藤 月江

 住田うしほ・ 瀧下しげり・角野京子・日澤信行・星私虎亮

入江ごとに分かるる字や盆の月        板倉 年江


<4点>
 三澤福泉・谷野由紀子・春名あけみ・日澤信行

鷺草や手入れされたる苔の庭         原田千寿子

 西岡みきを・原田千寿子・大塚章子・田中よりこ

鷺草や舞へるが如し飛ぶ如し         五味 和代

 小澤巖・田中よりこ・松井信弘・渡邊房子

鷺草や群れて今にも飛びさうに        大塚 章子

 今村雅史・木村てる代・斎藤摂子・金子良子

鷺草の鉢を飾れる荷茶屋           谷野由紀子

 三澤福泉・角野京子・関口ふじ・日澤信行

鷺草や書道を教へますの札          今村 雅史

 住田うしほ・春名あけみ・田中よりこ・榎原洋子

墨堂に暫し筆置く涼新た           髙松美智子

 小澤巖・うすい明笛・伊藤月江・木村てる代

昨夜の雨光る木末や涼新た          中川 晴美


<3点>
 三澤福泉・春名あけみ・板倉年江

新涼や貴船の床に茶の点前          斎藤 摂子

 谷野由紀子・田中よりこ・斎藤摂子

心地よき朝の目覚めや涼新た         上西美枝子

 原田千寿子・山内英子・星私虎亮

新涼や水琴窟に耳寄せて           松井 信弘

 島津康弘・うすい明笛・榎原洋子

新涼や流るる雲も吹く風も          浜野 明美

 田中よりこ・松井信弘・五味和代

新涼や水源巡る阿蘇の旅           原田千寿子

 中谷恵美子・関口ふじ・渡邊房子

新涼や庭に一族十二人            朝妻  力

 三澤福泉・大塚章子・ 髙松美智子

古民家や庭に添水とささら川         斎藤 摂子

 浜野明美・渡邊房子・五味和代

鳳仙花弾け稚子の後退り           うすい明笛

 上西美枝子・山下之久・斎藤摂子

夕闇の迫る城下に踊の輪           原田千寿子


<2点>
 木村てる代・髙松美智子

鷺草の翼広げる遭難碑            中村 克久

 渡邊房子・金子良子

鷺草の揺れの際立つ夕間暮れ         西岡みきを

 島津康弘・瀧下しげり

鷺草をそそのかしゐる夕の風         朝妻  力

 住田うしほ・伊藤月江

新涼の火壇に残る杉小枝           板倉 年江

 春名あけみ・関口ふじ

新涼や出航まぢかの停泊船          山下 之久

 中村克久・髙松美智子

朝勤行修する堂や秋涼し           五味 和代

 中谷恵美子・板倉年江

涼新た大きく開くる六畳間          金子 良子

 原田千寿子・髙松美智子

朝取りの菜に新涼の水浴びす         島津 康弘

 中村克久・山下之久

新涼や絵皿に泳ぐ鯉の鰭           木村てる代

 木村てる代・金子良子

雨止みて小風吹きゐる今朝の秋        田中よりこ

 上西美枝子・角野京子

よく伸ぶる犬のリードや夕涼し        三澤 福泉

 上西美枝子・中村克久

盆花の要に庭の槙を剪る           角野 京子

 うすい明笛・伊藤月江

鍛錬の矢音響かす夜長かな          星私 虎亮


<1点>
 今村雅史

鷺草や君への文を投函す           山下 之久

 星私虎亮

咲き誇る鷺草風に舞ひ初むる         髙松美智子

 浜野明美

鷺草や優雅に飛びて舞ふごとく        渡邉 房子

 西岡みきを

鷺草や風に舞ひつつ一日暮る         小澤  巖

 うすい明笛

ひとむらの鷺草揺るる湿地かな        松井 信弘

 原田千寿子

鷺草の可憐と品の摂理かな          斎藤 摂子

 瀧下しげり

鷺草や水銹の浮ける湿原に          板倉 年江

 小澤巖

鷺草の舞い立つごとく風に揺る        住田うしほ

 榎原洋子

鷺草の飛び立つ構へに風わたる        木村てる代

 山下之久

鷺草に数多のまなこ集まりぬ         中川 晴美

 松井信弘

湿原に鷺草の群れあでやかに         春名あけみ

 住田うしほ

鷺草の向きそれぞれに咲きにけり       上西美枝子

 中村克久

新涼や朝ひとときの安らぎを         大塚 章子

 金子良子

秋涼し連れたち巡る札所寺          三澤 福泉

 角野京子

カレンダーにシフト書き込む涼新た      日澤 信行

 島津康弘

新涼や支柱を越えし蔓の先          角野 京子

 今村雅史

新涼の青きサイロは点々と          春名あけみ

 斎藤摂子

新涼や親しき友の文来たる          榎原 洋子

 原田千寿子

刈り取りの済みし菅田に涼新た        渡邉 房子

 榎原洋子

天の川万里の果てへ滔々と          住田うしほ

 谷野由紀子

道畑へ堂々と這ふカボチャかな        春名あけみ

 今村雅史

新涼や畳のへりの菱模様           伊藤 月江

 榎原洋子

青空にきりり鮮やぐ百日紅          大塚 章子

 うすい明笛

日直の教師に貰ふ金魚かな          山内 英子

 春名あけみ

昼寝してコーチの怒声に目を覚ます      中村 克久

 松井信弘

さまざまな思ひのこもる花火かな       山下 之久

 大塚章子

欠けもなくまことにまるき盆の月       朝妻  力